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COLUMNコラム

2026年3月6日

コラム

橋本病とは

橋本病は自己免疫性慢性甲状腺炎です。
手術をして切除した甲状腺組織を顕微鏡で診ると
① リンパ濾胞(免疫細胞の集塊)の形成
② 甲状腺上皮細胞の変性(萎縮と好酸性変化)
③ 結合組織の変性(間質の線維化)
④ 円形細胞のびまん性浸潤(リンパ球浸潤)
といった所見を認めます。
しかし現在はその原因である自己抗体が判明し血液検査で測定できるため、手術を要する組織診断をせずに橋本病と診断しています。

甲状腺の大きさは病態によって異なります。
初期には変化なく、進行するにしたがって肥大し、重症化すると萎縮します。
阻害型抗TSH受容体抗体(TSBAb)が併存する場合は、極度に萎縮し高度な甲状腺機能低下症になります。

甲状腺リンパ腫はまれな疾患ですが、ほとんどの場合橋本病を背景として発症します。
①血液検査
甲状腺自己抗体:TPOAb陽性、または、TgAb陽性
甲状腺機能は、橋本病の診断ガイドライン(次回のコラムを参照)の診断基準の中には入っていませんが、約1割に甲状腺機能低下症を認めます。
甲状腺機能低下症が引き起こす一般的な検査:AST↑、ALT↑、γ‐GPT↑、ALP↓CK↑、コレステロール↑、中性脂肪↑、赤血球数↓

②超音波検査
びまん性甲状腺腫大:甲状腺全体が大きい(萎縮する場合もある)
エコーレベルの低下と不均質性:甲状腺実質の画像上の明るさが低下し、不均質になります。