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COLUMNコラム

2026年2月6日

コラム

バセドウ病と妊娠・出産・授乳

全くリスクがなく妊娠・出産ができる人はいません。
バセドウ病も一つのリスクになりますが、そのリスクを最小限に抑えていれば、すなわち適切な治療ができていれば妊娠は可能です。

  • 甲状腺機能の正常化

甲状腺機能亢進症が起きているときに妊娠すると、胎児の流・早産、母体の妊娠性高血圧症候群などの危険があります。

  • MMIからPTUへの変更

MMIを妊娠初期に服用すると僅かながら先天異常をきたす可能性があります。
妊娠前、少なくとも妊娠5週までに可能であればMMI中止、あるいはPTU等に変更します。

  • TRAb異常高値の是正

TRAbが異常高値[>10 (0~2.0)IU/L]であると胎児バセドウ病(参照13)になる可能性があります。
甲状腺機能亢進症の程度、妊娠を早期に希望するのか、どの治療方法を選択できるのかなど、個人差があるのでその人にあった方針を立てることが勧められます。
妊娠後半になると、胎児を守るためバセドウ病の勢いが衰えてくるので、抗甲状腺薬を減量ないし中止できます。
しかし本当の意味で治っているのではないので、産後、薬の再開が考えられ、定期的な検査が必要です。 服用する抗甲状腺薬の量が多くなければ(PTU 30mg/日以下、MMI 10mg/日以下)、授乳は可能です。